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3回を零封したライオンズ先発・草場
4回から2番手として登板し3イニングを完璧に抑えた篠田
5回一死からセンター前ヒットで出塁した5番・奥田
最終回2番・古屋らが四球を選び絶好機を作るも・・・
1試合始まる
聖地・東京ドームで行われた'09全国大会。その初っ端の1回戦第1試合は、前九州王者を劇的に倒して東京に乗り込んだ九州代表・上津役ライオンズ(先攻)と、初出場にしていきなり全国大舞台に進み出た関西代表・牛若丸(後攻)とが決勝進出を懸けて激しく火花を散らし合った。
口無難な立ち上がり
牛若丸先発は左腕・樋口。初回二死からライオンズ3番・福嶋に左前に運ばれ果敢にセカンドベースを狙われるも、レフト・高橋の好返球により二塁タッチアウト。バックにも助けられ、無難に0点で立ち上がる。
場も上々、重苦しい展開
対するライオンズ先発は草場。いきなり先頭の松田に投手強襲安打を打たれるも、落ち着いて後続を断って得点を与えず、こちらも上々の立ち上がりを見せる。牛若丸は松田が3回にも二死からこの試合自身2本目となる安打を右中間に放ち出塁するも、この回も後続倒れて得点ならず。重苦しい展開で試合は進む。
口圧巻のピッチング
2回以降、樋口はライオンズ打線にまるで付け入る隙を与えず、次々と三者凡退の山を築く。5回一死からライオンズ5番・奥田に久々の安打を打たれるも、続く6番・石松を1−6−3のダブルプレーに打ち取って、まるで危なげなし。続く6回もキッチリ三人で片付けて、ここまで毎回打者3人ずつの計18人で料理する圧巻のピッチングを披露する。
州MVP篠田登場
ライオンズは3回まで0点と好投した草場に替え、4回から九州MVPの篠田を投入。思わず固唾を呑むほどのテンポ良い切れ味抜群のピッチングは流石の一言、一人のランナーも出さない完璧な投球を披露した篠田は、6回もキッチリ三者凡退で片付け、味方の最終回の攻撃に望みを託す。
イオンズ最後執念の反撃も、牛若丸決勝へ
最終7回オモテ、どうしても点の欲しいライオンズは執念で樋口を攻め立て、2番・古屋、4番・元永がそれぞれ四球を選んで、土壇場で遂に二死一二塁の絶好機を掴む。しかし続く5番・奥田が、樋口の渾身の投球の前に敢え無くサードゴロに倒れてゲームセット。

両チーム通じてわずか4安打と見事なまでの投手戦の末、結局スコアレスドローで幕を閉じた試合は、後攻・牛若丸のDC勝利で決着し、勝った牛若丸が決勝戦に駒を進めた。
見事なピッチングを見せた牛若丸先発・樋口
この試合唯一人二安打と気を吐いた1番・松田
ショート・田中らの好守で5回のピンチをゲッツーで凌ぐ
最終回の最大のピンチもサード・古館へのゴロで凌ぐ



鎌倉監督(牛若丸):

『(最終回見事に凌いだが)これと言って試合が動かなかったので、耐えるのみだった。耐えに耐えて良く凌いだ。打線が少し沈んでいるのが(次の)決勝に向けて少し不安材料です。点数は投手はまだまだ行けるので80点。野手はもっとまだまだ30点。この試合のキーマンは投手(樋口)につきる。あと遊撃手(田中)も最後のピンチで一度間をおいてくれて冷静になれたのが大きかったです。(相手は)冷静なチームだったので不気味さを感じた。1点あげたら一気に来そうな雰囲気がありました。』

樋口投手(牛若丸):

『調子はいつも通りだった。点数は80点。自分は打たせて取る投手なので、リズムを作ってどうにか打者に点を取ってもらいたかったが・・・。(次の)決勝は0−0では負けてしまうので、皆故障せずに全員で頑張りたいです。』

松田捕手(牛若丸):

『(緊迫した展開の中で光っていた)嬉しいです。(調子は)感覚的にも良い感じだった。点数はまだ半分くらい。今日はそれなりにリズム良く守れたが、打撃の面では向こうの投手にうまいことやられた感じ。次(決勝戦)も楽しく頑張りたいです。』



大和監督(上津役ライオンズ):

『3人投手がいるのでそれぞれ経験させたくて、調子の良い子から2人出したが、皆良いピッチングをしてくれた。今日は打てなかった。相手の投手が良かったのもあったが、チャンスに一本出なかったのが敗因。投手は良く頑張ってくれました。ウチは守りのチームなので100点と言いたいところだが、負けは負けなので99点。(相手は)守りのしっかりした良いチームだった。投手の緩急に翻弄されました。(今後の目標は)今回初めて全国に来たが、一度は全国優勝したい。』

草場投手(上津役ライオンズ):

『調子は良かった。点数は90点以上。今日はこういった場所でやらしてもらえて、自分の中で思い出に残る一番の試合になりました。』

篠田投手(上津役ライオンズ):

『調子はあまり良くなかったが、試合を作れて良い流れを続けることが出来て良かった。点数は60点。双方引き締まった、どちらが勝ってもおかしくない久々に緊迫した良い試合だった。また戻ってこれるように一からチームを立て直して頑張りたいです。』



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