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東日本大震災の影響で、東京ドーム開催直前で中止に追い込まれた全国大会。関東決勝と共に、場所を急遽ナゴヤドームに移し行われたこの長い長い一日の最後の一戦となった全国決勝は、出場両チームが最後まで死力を尽くし切る感動的な壮絶総力戦となり、僅差で関東代表・ARUYO東海が全国初制覇を手に入れた。

この日先に前人未踏の関東二連覇を成し遂げたアルヨだったが、ナゴヤへの遠征に加え、誰よりも多くビッグゲーム3発をこなすのは流石にあまりに酷だった。直前の全国準決勝Buddy戦も九州王者の見事な大奮闘の前に激闘を強いられ、最後の決勝にはもはや十分な余力は残せなかった。それでも関東決勝から三連投となったエース・菅原は足を攣りながらの大熱投。女房役の大鹿もそれに存分に応え、結局最後は指揮官・茂手木を天高く胴上げして魅せた。関東勢としては'07年のSENTAKKI'S以来3年ぶりの日本チャンピオン奪取となった。

一方敗れたPDTも見事関西初制覇からの初の全国舞台での準優勝は大賞賛に値する。前回覇者TIMEOUTを衝撃の大勝で退けただけに止まらず、最後も素晴らしい執念の猛追で逆転優勝目前まで迫った彼らには心から最大の賛辞を贈りたい。関西勢はこれで前回牛若丸に続く二年連続の全国準優勝。'08年の中央シャインズ以来となる日本一奪還は次への楽しみとなった。

連覇を狙ったTIMEOUTのまさかの大失墜で始まったこの'2010全国大会は、ARUYO東海の感動の初優勝で幕を閉じ、これで'2010シーズンが完全終了を迎えた。
ARUYO東海決勝先発はこの日三連投となる菅原
5回裏に6番・本木の犠飛でアルヨが1点を先制
大鹿の強肩が三たび窮地を救う
土壇場の最大の窮地も救世主・大鹿が緊急登板し締める
死闘始まる
直前に前回チャンピオンのTIMEOUTが大敗し騒然とした中始まった全国決勝戦。この日3試合目となるARUYO東海と、衝撃の準決勝を戦い終えたばかりのPDTとが、最後に共に死力を尽くした文字通りの死闘を演じた。
流石に疲れの見える菅原、意地の力投
アルヨ先発はこの日3連投となるエース・菅原。流石に疲れの見える菅原、毎回四球でランナーを出す苦しいピッチングを強いられるが、鬼気迫る表情で歯を食いしばり腕を振り続けて、PDTのスコアにゼロを並べる。
柴田好投も5回に掴まる
対するPDT先発・柴田は巧みなピッチングで次々とフライアウトの山を築き、4回まで無失点と好投する。しかし両者0−0で迎えた5回裏、柴田はエラーや四球などで一死一三塁とされると、ここで6番・本木にセンターへ犠牲フライを打たれ1点を献上。アルヨノーヒットながら遂に1点を先制し均衡を破る。
大鹿魅せる、三たび窮地を救う
先制を許したPDTは直後の6回表、先頭の7番・今中が三遊間ゴロで執念のヘッドスライディング内安打。続く8番・山田も三遊間を破るヒットで続き、無死一二塁と早速絶好の反撃機を迎えると、ここで9番・前田の時に捕手・大鹿がセカンドへ火の出る牽制でランナーも仰天のタッチアウト。さらに二死一塁から今度は二盗を大鹿またも完璧に刺し、前の回から三たび続いた窮地を自慢の強肩で立て続けに切り抜ける。
アルヨ最後の猛攻で決めに来る
追加点の欲しいアルヨは6回先頭の代打・窪寺のライト前ヒットや1番・杉本の遊内安打などで無死満塁と最後の猛攻で試合を決めに来る。ここで2番・三浦が押出四球を選び、アルヨ狙い通り1点を追加。するとPDTはたまらずピッチャーを竹本にスイッチ、竹本も2連投と両チーム文字通りの総力戦となる。するとアルヨは一死から主砲4番・岡部がライト線へ2点タイムリーを放ち、これで試合は完全に決まったかに思われたが・・・
PDT土壇場猛反撃、救世主投入でアルヨ辛くも逃げ切る
最終回、足が攣りながらも必死に最後の力を振り絞って投げる菅原だったが、先頭の1番・難波をストレートの四球で歩かせると、続く2番・粂に左中間パックリのタイムリースリーベースを浴び遂に1点を失う。PDTはその後も内野ゴロの間にもう1点を追加、さらに一死二塁から5番・竹本が左中間へ痛烈なタイムリーを放ち3点目、土壇場猛反撃で遂に執念で1点差に詰め寄る続く代打・住吉に粘って粘って粘られた挙げ句四球で歩かれたところで、菅原ここまで感動の大熱投ももはや精も根も尽き果てたと見た茂手木監督、マウンドへ送ったのは捕手として再三菅原を救って来た大鹿。もはや最後まで立っていた方が勝ちのこのあまりに壮絶な総力戦は、結局その後一死満塁からこの救世主・大鹿が渾身のピッチングで二者を打ち取りゲームセット。

深夜23時に突入した大熱戦。見るもの皆を感動の坩堝に巻き込んだ両チームに、流石にこの時間まばらとなったスタンドからも惜しみない大拍手が贈られ、'2010全国大会はARUYO東海の初優勝で幕を閉じた。
PDT先発・柴田は好投も終盤ノーヒットながら先制を許す
6回無死満塁の大ピンチでで連投の竹本をマウンドに送る
最終回2番・粂が左中間へ適時三塁打を放ち反撃の狼煙
5番・竹本も左中間へ会心のタイムリーを放ち1点差に詰め寄る


【MVP】 ARUYO東海・菅原投手








【優勝】 ARUYO東海(関東代表)

【準優勝】 PDT(関西代表)

【第3位】 Buddy(九州代表)

【第3位】 TIMEOUT(中部代表)

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